文藝春秋9月増刊号に野田氏、海江田氏、馬淵氏の論文が載せられていたので読んでみた。
何しろ今回の代表選、政策や理念を発信する機会があまりに少ない。 情報は集めるに限る。 良し悪しはともかく、一番理念や政策が整理されていたのは野田佳彦氏だろう。 『演説力No.1』の評があるから当然か。 理念は『中庸』 『原発を停止してしまっては必ず電力が不足する。ストレステスト等を頻繁に行い、原発安全性を向上させる。一方で新世代エネルギーも誘致する。』 『財政危機を次の世代に残してはいけない。政府でまとめた税・社会保障の一体改革を行うべき。』 『日米安保は世界情勢を考えると宝。堅持すべき』 『野党に歩み寄る姿勢をなるべく示し、公約の優先準備もつけるべし』 馬淵澄夫氏。 『会社の経営感覚で運営していく』が理念か。 (馬淵氏は元会社役員) 『消費税増税はもってのほか。まず成長がないといけない。そこまでは所得税や法人税でつける。』2期以下では一目置かれているという話だが、今回の代表選はいかがなものか。 海江田万里氏はどちらかというと、菅総理への不満と、政策プロセスで何があったかがメイン。 『脱原発、原発停止と急に言われて困ってしまった』 『太陽光パネルはパネル面積と発電量を考えて効率が悪い』 などと持論も展開しているが。 いずれにしても急な脱原発には皆慎重なようだ。おそらく電力不足を懸念しているからだろう。 とはいえ今年の夏、ひいひいしながらも皆さん節電はできたし、もう少し脱原発を積極的にアプローチしてもいい気がする。 今回の号には『民主党応援団』を自称する京セラ会長・稲盛和夫氏と、作家で元経済企画庁長官・堺屋太一氏の対談も載せられていた。 『脱官僚』という民主党の方向性はよかったが、『何でも自分達でやろうとしたことが原因』 『国民はまだまだ自分達はやれるという気概を持ったほうがいい。』 ということらしい。 『無私の心』がやたら多かったのは気になったけど。 何度もいうようだけど、僕は 『人間風情はエゴの塊。無私の心など持てない』 という考えが染み付いているから。 ただ >『議会制民主主義が行き詰まると、英雄待望論が広まり、専制政治の糸口となる』 という稲盛氏の主張にはうなずける。 第一次大戦後のドイツも、分極的な多党制(政党間イデオロギー差が大きい多党制)だったけど、ベルサイユ条約や世界恐慌に対して有効な対策が出せず、その時に台頭したのが、ヒトラー率いるナチスだったから。 確かに、復興もこれからの政権構想(選挙制の見直しも含めて)も、官民あげてじっくり考える必要があろうね。 僕も感性は大事にしつつ、しっかり勉強しなきゃね。 『やるだけのことはやって、あとは心の奥底でそっと心配しておればよいではないか。どうせなるようにしかならないよ。(勝海舟)』 今回のおまけ 星新一ショートショート『新しい遊び(『かぼちゃの馬車』より)』
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