家族の勧めで見た『神様のカルテ』
最初はだらだらした展開に眠くなりそうだったけど(ちょっと船こぎかけたからね。) 後半になるにつれて涙が流れましたね。 涙ぐんでた。 しかしイチもハルも下宿住まいか。 最初婿養子のかたちで、ハルの実家に住んでるのかと思ったぜ。 実際は学士を気取る青年と、画家を目指す大家の男と共に住んでいたようだ。 (最初ハルの家族かと思った。その点ではちょっと設定が読みにくかった。) イチはそれなりに腕も立ち、患者さんからの信頼も厚い。(その分看護師泣かせなみたいだが・・・。) 一方でより高度な医療知識を身につけたいという欲求もあるらしくて・・・大学病院の講義に感動を覚えたり。 どっちの進路を選ぶか、劇中でちょっと迷うらしいのだが・・・。 (最終的には病院に残る道を選ぶ。この点、『ブラックジャックによろしく』の斎藤英次郎に似ているかもしれない。) イチとハルはおしどり夫婦で(これもちょっと現実にあり得ないかも・・・。) 二人のホンワカした関係が、何気に癒された。 そういう関係を持てたから、イチもそれなりにストレスがたまらずに済んだんだろうな。 僕だったらやけ起こしそうだった。 不治の病に冒された患者をどう見取るか・・・。 原作は地方病院の実態にも触れているらしいんだけど、今回はこのテーマに絞った感じかな。 夫を亡くした身よりのない女性患者。 夫がいた頃のノスタルジーにはまりがち(夫が土産に買ったカステラを欲しがったり、夫と共に住んだ土地を懐かしがったり) だったけど、それをイチが見抜いて答えてやったからこそ、患者さんは満足して亡くなったんだろうなあ。 しかし看護師もよく耐え抜いたね。看護師泣かせの医師なのに。 ラストで患者様からの手紙を受け取り、イチがすすり泣くシーンで、僕もジーンときた。 何もできなかったけど、頑張ったかいがあった。 それで病院に残る決意をしたわけだ。 そんな彼に、コウノトリからプレゼントが・・・という落ちが。 見ていて感じたんだけど、やはり僕はまだ『本当の』医療人ではない気がする。 まだイチのように熱心ではないし、『医療人の仕事』に押しつぶされかけている自分を恐れている。 やはり感性的には旅行が生きがいで、医療人としての仕事ではない気がするんだ。 (だから仕事に時間を費やされ、それにとらわれている自分を怖がっている) それに、心の奥底ではまだ、人間を憎んでいるから。 『人間はエゴの塊』 『人風情に無私の心は持てない』 という考えは、自分の心をずっと見続けて感じたことと、人への憎悪がないまぜになった形で染み付いた『己が感性』 しつこくて一生かかっても取れない。 ただ、医療人として様々な人と接しているうちに、人にもさまざまな人がいると痛感する。 家を津波で流された者、お盆で様々な人に接待をする者、胃ろうの者。 僕も、彼らも、なぜ生きるのか、なんのために生きるのか。 まだわからない。 ただ、少なくとも僕自身は、働きつつ、旅行して楽しみつつ、見つけたいとは思っている。 『愛することと働くこと、この2つこと人間的成熟を示すものである(フロイト)』 『思いやりとは、ただ患者の手を握ることではありません。 思いやりとは、良質な医療を提供することなのです。』 今回のおまけ 青と赤編 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 第13話『俺の後輩がこんなに腐っているわけがない』 幕末機関説 いろはにほへと 第14話『北へ』
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