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二大政党制か、多党制か
再生可能エネルギー特別措置法案が国会で通る見通しとなり、菅総理退陣の一条件が満たされることになった。
自然エネルギーの余剰エネルギーを電力会社に買い取らせるが、その価格は第三者委員会で判断してもらうという。
第三者委員会の質も求められてこよう。
電力会社は発電業者の求めに応じて自然エネルギーを自社の送電線に接続することが義務づけられる。悪質な違反には罰金を科す。
ただ『安定供給に支障が出る場合は除外が可能という規定』があるとか。
支障が出る場合はどういうことか、法案で具体的に示す必要な気がする。


ポスト菅についてひとこと言わせてもらうなら、
リーダーが明るい(後藤田正晴の言う『床の間の似合う奴』)だけでも、国民の閉塞感はずいぶん変わってくると思う。
自分の経験から感じるんだけど、人間の明るい気持ちも暗い気持ちも他人に伝染するんだよね。

僕の職場でも明るいムードメーカーがいて、その人が出勤するだけで、そばにいるだけで、前向きに仕事に取り組めるようになるし。(情緒不安定な僕が一番そうだった。)
明るいリーダー・・・となると、あえて言うなら馬淵氏か。(野田氏は演説がうまいと聞いたけど)


昨今の政治状況の混乱のためか、『元の中選挙区制に戻したほうがいい。』という声が少なくない。
毎日新聞の投書欄でも一つ見つけたし、『日本がアブナイ』のmewさんも(kojitakenさんと同じく、僕の好きな人ですから)、衆院選の中選挙区復活を主張している。

また北海道大学教授の中島岳志氏もそうで、既得権はすでに打破されているから中選挙区制に戻すべき、と言っている。

中選挙区や小選挙区、それに比例代表制の利点と欠点については『日本に合う選挙制度は?』で触れているので、ここでは省く。
今回は二大政党制と多党制の長所と短所について取り上げたいと思う


二大政党制。
二つの大政党が、代わる代わる政権を担っていく体制。
現行の小選挙区制中心だとこの体制になりやすい。

アメリカ(共和党・民主党)、台湾(国民党・民進党)、オーストラリア(労働党・自由党)等は二大政党制。
イギリスはビクトリア女王時代からの二大政党制(保守党・労働党(かつては自由党))だったが、2010年、保守党と自民党の連立政権ができている。
(まあ、どれか1つの政党が自由党のように消滅して、また二大政党制に戻る可能性もあるが。)
民主党や小沢氏の最終目標も『政権交代可能な、イギリス流二大政党制』だった。
長所
二大政党による政策論争が国民にわかりやすい
現実的な政権交代が容易なため国民に実質的な選択の余地があり
長期政権に発生しがちな腐敗防止や、政権獲得時に国民の支持を背景にした大胆な政策転換を行いやすい
政策における責任政党が明確


短所
二大政党の思想や政策が接近している場合は、国民に選択の余地が狭く、多様な意見や思想を反映しにくい
政党内の新陳代謝や政策転換が進みにくい
二大政党間で談合や汚職などが常態化した場合には、致命的な政治不信を引き起こしやすい


多党制
(政党間イデオロギーの差が小さい『緩やかな多党制』と、大きい『分極的多党制』がある。前者はドイツ、後者はイタリアが代表)。
大政党も小政党も含め、複数の政党が政権獲得を争う体制。(どの政党が与党、あるいは野党になるかはまちまち)
政策をスムーズに通す場合、議会で多数を占める必要があるので、どうしても多党連立政権が多くなる。
比例代表制中心だとこの体制になりやすいが、中(大)選挙区制でも多党制になりやすい。

(ただし比例代表制中心の場合、小政党がやたら増えるのを防ぐためか、ドイツのように小選挙区制と並立して採用している国も多い。イタリアのように比例一本の国家もあるが。)

長所
多様な意見や思想を反映しやすい(小政党も議席を得やすいため)
既成の政党が汚職や腐敗を常態化させても、新規の政党が入りやすいため、政治不信をおこしにくい
政党間の新陳代謝が進みやすい。


短所
政策の責任政党が不明確
党が複数あるので、それぞれの政策の違いが国民にわかりにくい。
特に分極的多党制の場合、政策差が大きいので連立も合意もしにくく、政策が滞りやすい




日本はかつては中選挙区制だったと、以前書いた。
この時は第一野党であった旧・社会党(万年野党のためか論客が多かったという)をはじめ、共産党、旧・民社党、公明党、新自由クラブ・社会民主連合等、多数の野党がある多党制になっていた。
(1983年(中曽根内閣)の議席数をみると、
自民党:250
社会党:112
公明党:58
民社党:38
共産党:26
新自由クラブ:8
社会民主連合:3
無所属:16
となっている)

ただしこれらの野党に政権はなかなか届かず、(中曽根内閣が新自由クラブと連立を組むという特例もあったが)、万年与党であった自民党は結束力の強い派閥を作り、それが疑似政党として機能していたという。
その最盛期が『三角大福中(田中角栄らが活躍した時代)』で、中曽根内閣を除いて2年前後の短命内閣が多かった半面、強力なリーダーが出たというが・・・。
その後の『安竹宮(安倍晋太郎(安倍晋三氏の父)、竹下登、宮沢喜一の時代)』で行き詰まっている。(宇野宗佑や海部俊樹が総理の時代あたりか)
中選挙区制に戻すにしても、強力なリーダーが出てくるかどうかは不明。


仮に日本では二大政党制が合わないとして、中選挙区制に戻すにせよ、比例代表中心にするにせよ、今まで以上に手間と費用がかかってくるのは確か。
金銭に関するスキャンダルも今までより多くはなってくるだろうが、そこは僕たち国民も、ある程度は目をつぶるべきだろう。
何度も言うようだけど、民主主義政治には金がかかるし、ある程度費用をかけなければいい政治はできない。




以前非国民さんの『非国民通信』で共産党批判を行ったとき、
『感情的』と指摘されたことがあった。
まあ、『激情家』を自称しているし、否定はしない。というか出来ない。
学者先生のように、細かく論理的に考えられる頭でもないし。

ただ、ひとこと言わせてもらうなら、人間の一番人間的な部分って、感情なんですよ。
そして、喜怒哀楽のどれも、価値や意味はあるわけで。


さらに言うなら、人間の感情と感性は切っても切り離せぬ関係。
例えば不安や恐怖を感じれば、人間の神経は緊張し、危険感知力が何倍も鋭くなる。
その後の、最初の外界刺激に非常に敏感になり、どう行動するかを素早く判断できるようになるんだ。(恐怖の場合は血液が両脚に集まり、いつでも逃走できる準備ができる)
また、怒りを感じれば血液が両手に集まって、武器やこぶしを握る準備が整う。
脳内ではアドレナリンが出て興奮状態になり、いつでも攻撃できるよう知覚が加速する。
悲しみを感じれば人間の活動意欲は低下し、エネルギー消費が少なくなる。
イコール、自分から危地へ飛び込みたいという意欲も少なくなり、安全地帯にじっくりとどまるので、危機を回避できるようになる。
感情を消してしまえば、人間の感性は鈍くなって現実から遠ざかってしまう

人間の魂(スピリット)は感情と共にある。


僕は自分の感性を大事にするタイプだから、そういう考えになるのかな。
己の感性のままに好きな曲や小説を選び、己の感性のままに生きていけたら、それが理想。

(まあ、己の感性のままに北海道旅行を企画し、一人で行ってきたけど)
もちろんオピニオンにおいては知識や情報を集めることが大事だけど、その上で最終的な判断をしていくのは、己の感性。
これは僕一人だけではなく、人間皆そんな形で決断をしている気がする。

それでどこまでいけるかは、まだ分からないけれど。


今回のおまけ
星新一ショートショート『ある1日(『凶夢など30』より)』
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テーマ:民主党・菅直人政権 - ジャンル:政治・経済

【 2011/08/14 00:10 】

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