漫画家の中で和月伸宏先生が一番気に行ったこともあって、読み始めたエンバーミング。
人造人間になった者たちが、立ちふさがる敵を倒しながら各々の目的を目指して旅を続けるというストーリー物。 掲載紙が青年誌と言うこともあってか、かなり人死にやグロテスクな表現が多い。 人造人間が体の一部に電極を埋め込まれているのも生々しいというか。 また主人公たちの性格や目標もあって、勧善懲悪ではなく『勧悪懲悪(必殺シリーズがその例)』という形になっているというか。 ![]() 『復讐の聖者』ヒューリー=フラットライナー。 人造人間切り裂きジャックとの戦いの中で『運動神経特化型人造人間』に覚醒するんだけど。 まさに復讐心の塊。 (彼が最強?クライマックスでは彼がカギ?) 自分自身が忌み嫌う人造人間と化し、自分を含めた人造人間を皆殺しにすると誓うあたりは、まさに狂気を孕んだ復讐。(るろうに剣心の雪代縁とは違った復讐者を描きたかったらしい。) 縁とは狂気をはらんだ復讐心を持つという点で共通しているけど、こちらの方が荒々しい。 ![]() 『聖なる身代わり』今作のヒロインで、究極の8隊の7番目『皮膚機能特化型人造人間』エルム=L=レネゲイド ともすれば暗くなりがちなストーリー展開を、持ち前のあほっぷりで盛り上げてくれるムードメーカー的存在。 相棒のアシュヒトとは恋人同士だけど、常に冷静な保護者的存在であるアシュヒトはいいパートナーかも。 『人造人間にかかわるのは悪人か狂人のどちらかだけ』 その名の通り、エルムを人間に戻すためには手段を選ばないファナティシズムを持つアシュヒトは、いずれ躓くと思うけど。 ![]() エルムもヒューリーも、それぞれの目的で究極の8体に立ち向かう。 目的地ポーラールートまで来ているけど、彼らはどうなるか。 悪の力で悪を制する、というのも勧悪懲悪にはよくありがちなパターン。 個人的には僕の心の琴線に触れているんですきなんだけど。 (そう言えば、るろうに剣心も勧悪懲悪のストーリーだよね。 主人公剣心は元人斬りだし、盟友左之助は悪一文字を理念に掲げているし。) 悪の力で悪を制す。(仮面ライダーもそうだよね。) 悪と悪とのぶつかり合いで、最後に何を見るか。 Vorwarz Marche(いざ前進)
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SQ.は一応少年誌という括り(漢字にルビあり)のようですが、内容的にはかなり青年誌寄りですよね。 和月先生も残酷描写やストーリーの暗さの点でかなり挑戦を重ねておられるという印象を受けます。 勧悪懲悪、悪をもって悪を制するという捉え方は成程です。ヒューリー(とピーベリー)の行動理念は復讐ですし、アシュヒトとエルムが目指すものも人の道からは外れていますよね。 るろ剣はハッピーエンドが約束されていましたが、エンバは…
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taraさん、コメントありがとうございます。 エンバーミングの最後は誰もわかりませんね。 勧悪懲悪のストーリー上、決して明るいものとはいえないかも。 おそらくラスボスは死体卿自身になるから、倒した後はヒューリーは間違いなく自刃するはず。 エルムは・・・人間になれるかどうかがキーポイントだけど(また人格が変わるかもしれないが) ジョン=ドゥもピーベリーから見捨てられてるから、居場所を見つけられるかどうか。
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[編集] 【 2018/04/08 10:44 】
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