随分と遅れてしまった、ごめん。
本当は年内のうちに、放射能被曝について(急性被曝と慢性被曝)も話したかったんだけど。 大阪都構想に関する意見も書いてないんで、話しますね。 まず、二重行政を解消して行政の効率化を促進したいという気持ちがわからなくもない。 ただ、まずどんなところに無駄があるか、冷静に分析しないと駄目だと思う。 以下は『橋下知事の大阪都構想を、きちんと考えてみる』からの引用 http://miniosaka.seesaa.net/ 大阪市民の広域行政経費の二重負担 http://miniosaka.seesaa.net/article/241224713.html とりあえず、府県から受けられるはずの行政サービスを捨てて、身近な行政サービスの予算を割いてでも、府県の行政サービスの一部を市から受けることが、合理的なケースが「あり得る」ということは言えそうです。 でも、政令市・中核市・特例市の市民にとって、広域行政経費の二重負担が合理的であるためには、具体例で挙げたようなことが、移管される業務全般で成り立つ必要があるので、大変なことです。 政令市・中核市・特例市になることが市民の利益であるためには、府県の行政サービスが余程ダメでなければ、市役所は(府県よりも)かなりレベルの高い行政サービスの提供が必要なことが分かります。 だから、この関係をきちんと考えるなら、政令市・中核市・特例市の市役所は、府県の業務の一部を引き受ける分だけ余分なコストを負担しても、満足できるだけのレベルの高い行政サービスを提供できているか、それとも、府県の業務は府県に任せ、その分の財源を身近な行政サービスの充実に充てた方がよいのかを市民に問い続け、政令市・中核市・特例市に相応しい、(府県よりも)ずっとレベルの高い行政サービスを維持しなければなりません。 逆に、政令市・中核市・特例市の市民は、一般市での府県の行政サービスがどんなものかをきちんと知り、政令市・中核市・特例市に相応しい、レベルの高い行政サービスを受けているか、確認しなければいけません。もし、十分にレベルが高いと思わないならば、一般市になって府県の業務は府県へ任せ、身近な行政をもっと充実させることを求めるべきです。 最後に一言。 最近は小選挙区中心の選挙制度にも関わらず、多党化が進んでいる。 (以前にも書いたように、中選挙区制でも多党化していたが。比較的少ない票数でも当選できたからね。) 元々中選挙区の多党制であった55年体制では、自民党が万年与党。 それでは政党の新陳代謝ができないと、定期的に与野党を交代させるようにするため、小選挙区を導入し、与野党ひっくるめて政界再編をもくろんだのが、故・金丸信であり小沢一郎氏だった。 元日本経済新聞論説主幹の水木楊氏は、『どこへ行った、「二大政党」論』の中でこれからのシミュレートを2通り考えているようだ。 年の暮れですから、これからの日本の政治がどんな方向に進むのかをシミュレートしてみましょう。 (シナリオA) 多党化がどんどん進み、国民に苦い良薬を飲ませることを先送りし、政界の中心は、まるで校庭のつむじ風のように、くるくるとめまぐるしく動き回る。 気が付いてみると、経常収支も赤字に転じ、大借金国・日本の国債は投機筋の餌食となり、ギリシャ化現象が到来。「救国」を掲げる政党が圧倒的多数で当選し、かつての自民党のごとき、一大政党が生まれる。民衆を貧困から救う政党と思いきや、「君子豹変す」で、資本移動の制限、緊縮財政を実施、表現や集会の自由にも相当の制限が加えられる。不死身の官僚は、再び権力を陰で操るようになる。 (シナリオB) 多党化現象の中で、きちんとした総合的な政策体系を有する政党が次第に支持を広げ、また同じ政策体系を持つ政党と合同して、権力を握る。日本で初めて政党政治らしい政治が展開される。 与党の政策体系が明白なことから、野党も違いをはっきりした政策体系を打ち出さざるを得ず、健全な二大政党制が生まれる。 まあBになるのが最適と思われるが、 Aのケースは日本に限らず、世界でも起きやすい。 現に大恐慌下での日本は、二大政党(憲政党と政友会)が国民の不満を吸収できず、軍部の台頭を招いた。 同じケースは第1次大戦後のドイツも同じ。 ワイマール憲法下でも分極的多党制(政党間イデオロギー差が大きい多党制)だったけど、ベルサイユ条約の賠償金に苦しむ国民の不満を吸収できず、やがて地域政党だったナチスが進出することになった。 あまりAのケースにならないよう、僕も細心の注意を払いたいと思っている。 12/31 追記 kojitakenさんから、この記事の誤りに関して指摘を受けました。 本当に申し訳ありません。m(__)m まず、 『金丸信と小沢氏が小選挙区を導入して政界再編をもくろんだ』 というくだり。 不正確でした。金丸はその前の佐川急便事件と脱税事件で事実上失脚しており、90年代の政治改革には関わっていません。 ただ、wikipediaによれば『凄腕の国対委員長』金丸自身は 『将来自民党と社会党を解体して、政権交代可能な二大政党制をもくろんでいた』 とあります。 「その意向を受けて小沢氏が、90年代の政治改革を推し進めた」 と僕が勝手に解釈したのがいけなかった。 金丸(と田中角栄)は、小沢氏の政界の父といわれていましたし。 kojitakenさんによれば、小選挙区中心の選挙制度は田中、さらには鳩山一郎までさかのぼるんだとか。 ただ、二大政党制であれ多党制であれ、 二大政党同士が似通ったポピュリズム政策をだすこともありますし。(というか今、出しているかね。) 中選挙区に戻すないし比例代表中心にして多党制にしても、それぞれの党が似通った政策を発信する。というケースはあります。 93年の選挙でも多党化(菅前総理のいた新党さきがけ、小沢氏の率いた新生党、前原氏のいた日本新党)が進んだが、前面に押し出した政策はどれも『政治改革』でしたし。 僕たち有権者も、気をつけないといけない気がしますね。 (構想や政策をじっくり吟味してね。) 今回のおまけ TVアニメ 「笑うせぇるすまん」 第15~16話 TVアニメ 「笑うせぇるすまん」 第... 投稿者 dr0scout1
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『きまぐれな日々』にトラックバック頂いた記事 早乙女乱子とSPIRITのありふれた日常 大阪都構想 僕の観点 より。 最近は小選挙区中心の選挙制度にも関わらず、多党化が進んでいる。 (以前にも書いたように、中選挙区制でも多党化していたが。比較的少ない票数でも当選でき kojitakenの日記【 2011/12/29 13:45 】
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