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ジブリ映画『風立ちぬ』の感想。 元々『紅の豚』に雰囲気が似ているというイメージがあって(どちらも作者宮崎駿が模型雑誌に連載していた)、空をテーマにしたファンタジー系統と言う感じがしていた。 宮崎駿は飛行機が好きだねえ。 ただし今回は堀越二郎の半生に堀辰夫の作品を織り交ぜた、リアルに近い形での映画。 ほかに菜穂子とのラブストーリーもあって、よく言えば盛りだくさん、悪く言えば詰め込みすぎと言えるかも。 (自分の言えた義理じゃないや。)
ともあれ、時間経過が分かりにくかったのが難点だったと言えるかも。 少年時代から青年時代へと成長する過程や、関東大震災、および昭和不況の背景描写があいまいで、そのあたりの知識を持っていないとポカーンな気が、する。 テロップでもはっつけて、年代や時代背景を解説してくれるとよりよかったかも。
今回の主演声優は、エヴァンゲリオンの監督を務めた庵野英明氏だけれど、(前作の劇場版エヴァで親しくなった?) 確かに20代の青年の声を演じるには不向きだったかもね。 (キムタクか岡田准一だったらよかったかもよ。いや、もちろん声優でもいいけど、それだと話題に上らない気が・・・。) 賛否両論はあるわけだ。 始めて作った飛行機の航空テスト失敗や、ゼロ戦の原型となる飛行機の完成においても、今一つ喜ぶ感じやがっかりする感じがしなかったような・・・。 ゼロ戦の完成と同時に菜穂子が二郎の前から去っていくのは、クライマックスづくりとしてはいい感じだったけど。
クライマックスとしてはまあまあだったと思う。 (一番ポイントが高いのは『天空の城ラピュタ』だけどね。コクリコ坂からもいい感じだったけど。)
ちなみにリピーターが多いこの作品。 僕ももう1回見てみようかな。(『崖の上のポニョ』だけ2回みたけど) もう1度見れば何か味が変わってくるかもしれない。
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和月伸宏の『エンバーミング The Another Tale Of Frankenstein』を今月号で初めて読んでみた。 8体の人造人間が詳しく書かれていて、初めて読む人にもわかりやすかった。 9人の人造人間(フランケンシュタイン)の織り成す群像劇だけど、『るろうに剣心』の般若や八ツ目といった『フリークス(奇人・変人)』を発展させてメインにした感じか。 作者和月は結構そういうあたりに趣味があると思われる。(まあ彼の好きなアメコミにもフリークスは多いからねえ。) 舞台が外国だけあって登場人物が片仮名の名前が多かったこともあり、ちょっと主要人物の名前を覚えるのに苦労した。 一番気にいったのは7番目の人造人間でヒロインのエルム=L=レネゲイドかな。 ホラー作品でもあるこの作品では雰囲気を明るく盛り上げてくれる存在でもあるし。 (ちなみに皮膚特化型人造人間で爪が武器ってことは・・・皮膚に傷を受けてもすぐさま回復する、回復力と防御力に優れた人造人間と言うことかあ。)
そしてジョン=ドゥ。 6番目の人造人間にして、かつてフランケンシュタイン博士が作った最初の人造人間、と言うことらしい。 一本気で血の気が多いあたり、左之助にも似ていると思うけどね。 彼に謎が詰まっていそう。
それから宿敵・死体卿ことトート=シャッテン(機能特化型の8番目の人造人間)。 何やら世界を人造人間で埋め尽くそうという考えがあるみたいだが・・・。 和月先生の分類でいえば『敵役』か。 その力はどこまである? 9番目の人造人間・ヒューリー=フラットライナーはいまだに前線に出ていないけれど、クライマックスで活躍する?
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