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清盛は元服してからも、奇怪な服装で伊勢の海を暴れまわり、海賊退治・・・。 って、実際は12歳で従五位下左兵衛佐に叙任されていたから、その職に忙しかったと思うが・・・。 (これは二等官で、当時の武士は三等官がほとんどだったから、珍しいものと言われている。)
それを海賊から奪い取って庶民に分け与える・・・。 鞍馬天狗のような真似だなあ。 挙句父に捕縛され、父に反発、院の警護役を負わせようとする父から逃げる。 まさしく不良少年。 そういえば、作家・筒井康隆氏は不良少年の条件として ①喧嘩がめっぽう強い ②男にも女にも惚れられる。 ③物事すべてにいやしくない ④心はいつも少年。 ⑤犬のように生き生きした目。 非行少年ばかりの世の中で、不良少年は貴重とも言っている。 瀬戸内寂聴氏も不良を褒め言葉として受け取っている。 ある意味この清盛もいい不良少年なんだろうが、 心は清くても、完璧ヒーローにしてほしくなかったり。
さて、今回本格的に登場した清盛のライバル・源義朝。 元服時は『上総御曹司』と呼ばれていたとされるが、これは上総介氏の庇護があったためと言われている。 ただ、当時の義朝ら河内源氏は、為義の父・義親の内乱や為義の白河院への粗相も相まって、朝廷から快く思われなかったといわれている。
祖父の義家が活躍した後三年の役以降、河内源氏は東国に力を伸ばしたとされているが、義朝もまたしかり。 関東の豪族の争いに干渉したり、政略結婚を結んだりしている。 まだまだ朝廷での老獪な政治的駆け引きがものを言う時代だったものの、やがて武力が中心の時代となっていく。 そのためには経済力や人望、人脈も必要。 義朝もこの点ではやり手だったかもしれない。
清盛の恰好、信長のようだと家族が言うが、 信長はいざというときには衣冠束帯の正装に着替えるだけの柔軟性があった。 清盛の場合は、親に反発し、社会に反発するだけの典型的不良少年というべきか。 コネとはいえ仕官のチャンスがあるのを反発するその姿は、仕官すらかなわぬ人間には腹立たしい限りだろう。
自分の行為がかえって民を苦しめていたこと、そして義朝との勝負の中で、自分の無力感をかみしめる清盛・・・。 野良犬として生きていくには、まだ無力すぎた。
かくして仕官した。 自分の魂まで売らぬまま。
すまん、この時か、 従五位下左兵衛介の位をもらったのは。
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今まで会話の中にだけ登場していた『A組の中谷さん』 ヒメコや早乙女浪漫が一目置く割に、妙に出番もないという悲しいキャラ。 それをボッスンは突き止めようとする。
しかしながらヒメコに効いてもスイッチに聞いても、中谷さんは出てこない。 ロマンに聞いても言葉しか出てこない。 おいおい、しょうもないことを・・・。
結局最後はヤクザに連れてかれそうになって、挙句絶望するボッスン。 何の意味があったんだ?
いやいや、中谷さんはキャラとしては、早い話が数合わせ。 しかもかなりできた人物であることから、いわゆる出来杉の様なキャラとも思われるが・・。 こういう奴って漫画だと個性が出ないから、どうしてもモブの方へ行ってしまうさ。 しかも生徒会にも所属していないし。 スケダンや銀魂のような奇人変人ばかりの漫画だとなおさらね。 (まあ最近の読者は、何か特徴がないと興味を持たないという話だからね。 『黒子のバスケ』は、それを逆手にとって個性のないバスケ選手を主人公にしたという話だけど。)
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