清盛の幼名についてはよく分かっておらず、
この物語では平家の太郎という意味の『平太』という名前になっている。 従四位の官位をもらっている父・忠盛と違い、清盛は12歳まで朝廷から官位を持たず、高下駄で暴れまわっていたことから、 『高平太(高下駄をはいた平氏の太郎)』 と京童(きょうわらんべと読む。京の無頼の若者で、今で言えばヤンキー)にからかわれていた。 後に源義朝の子義平が 『悪源太』 と呼ばれたのとは雲泥の差である。 (注:当時の『悪』は悪人の意味ではなく、『強い人、猛々しい人』に対する褒め言葉として使われていた。) 自分の出自の混乱も相まって、博打を打ち、奇怪な格好で駆け回る平太。 朝廷の犬にも父のようにもならず、自分の自由に行きたいと主張する平太に対し、忠盛は 「ならば自分は敵として立ち向かうが、容赦はせぬ。」 無力感をかみしめる平太。 思春期、いや反抗期というべきか、青年の苦悩がよくわかる。 僕だって『激情の塊』としてどう生きるか、悩んでいるわけだし。 昔から日本には、『建て前はそのままに実権をつかさどるサブシステム』が多い。 律令体制をそのままに幕府ができ、将軍がいながら執権が実権を持ち、天皇の名で軍部が政権を独裁する。 律令体制では天皇が政治組織のトップとなっていたが、天皇を引退した後も白河院や鳥羽院は実権をつかさどっていた。 白河院が実権を握っていた時の鳥羽院のコンプレックスはいかなるものだったか 『殺生禁断令がどれだけ民を苦しめているか』 元服の日、平太は文句を言うが、公家に相手にされず、更に強力の家臣から羽交い絞めにされる・・・。 その時の平太は、権力だけでなく腕力でも無力だったということか。 これからがどうなるか。 その一方で武士としての自覚は持っているようで・・・。 そして若さゆえの無謀さゆえか、直々に白河院に談判に。 盟友を釈放するよう談判した清盛だが、 逆に自身の出生を聞かされる。 白河院の物の気の血が流れているから生かさている。という宿命。 1話と2話は清盛が自分の無力さを思い知らされる回なのだろうか。 それをぶつけるかのように舞を舞う清盛。 白河院に刃を突き付けても、会えて黙認する白河院。 最後の最後で、院は自分の父性を清盛に見せたのであろう。 『遊びをせんとや生まれけん。』 梁塵秘抄 『面白き こともなき世を 面白く』 高杉晋作 OPにも出てきた双六の賽は、何かを暗示する。 今回のおまけ 平清盛 オープニング |
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