武士は平安末期、律令体制の崩壊から治安が悪化したために、地方貴族が武力を得ようとして生まれたものだった。
清盛の生きた時代にはそれが京都にまで及んでおり、政治の中心部だった朝廷も、 『北面の武士』 をおいて、治安を保っていたという。 朝廷に『さぶらふ(候)』ことから、『さぶらい』→『さむらい(侍)』という言葉が出たという。 ただ、当時は武士は貴族から、『田舎者』とさげすまれ、 清盛の父であった重盛も、片目が斜視(すがめ)だったために 『伊勢の瓶子(平氏)は素甕(すがめ)なりけり』 とからかわれたりもした(平家物語)。 しかし中井貴一が演じる忠盛、全然片目すがめのメイクがないんだが・・・。 平忠盛はあまり大河ドラマで描かれなかった人物。 今回は粗野だが人情家の人物として描かれているようだが。 『心の軸を決める』 忠盛にとっての心の軸は、 「女子供のために、血を浴びながら闘う。」 といったところか。 平清盛の出生については、今もわかっていない。 忠盛の子となっているが、一方で伊東四朗演じる白河院の落胤という説がいまだに絶えていないという。 白河法皇が女性との関係が多かったためと言われているが。 このドラマでも、白河院が関係を持った女性の子ということになっている。 晩年の白河法皇は、中宮の死後、特に多数の女性と関係を持ったようだ それにしても朝廷は不気味なメイクやスタイルが多い。 当時は摂政・関白を歴代勤めていた藤原氏が、天皇の血縁者で亡くなったために弱まっており、天皇や上皇が直接政治をおこなうようになっていた。 まだ朝廷が力を握っており、その中では老獪な政治的駆け引きがものをいう世界。 それに合致したメイクになるか。 それにしてもここまで怖い伊東四朗を見たことがない・・・。 今までは抜けた役が多かったからねえ。 今回は華やかな龍馬伝や江と違い、泥臭く、そして生々しい描写と世界観になっているか。 最近はこっちの方が好みかも。 そのなかでも 『遊びをせんとや生まれけん』 という梁塵秘抄の節が、癒しのもとになる。 (実際は後白河法皇が記録したものと言われているが・・・これが行間に流れるのはなぜだろう。) |
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