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『私は裸で母の胎を出た。 裸でそこに帰ろう。 主は与え、主は奪う。 主の御名はほめたたえよ』 旧約聖書・ヨブ記1章、21節
とりあえず公園で用を足し、手近の学校で休憩を。 途中、こちらに引っ越したばかりの親子連れに会って、子供が雪にぬれないように気遣いながら、休憩所に入りました。
ストーブに暖まりつつ、ラジオから情報を聞いてみると、マグニチュードが8以上、震度が6弱とのこと。なぜ地殻変動がこれだけ大きくなったのかは不明だとか。 厄介だな、と思いつつ、今夜はここでも一夜を過ごせそうと思い、配給された乾燥芋やスナック菓子、コンソメスープのご馳走になっていました。
薄暗いけど広い部屋で、寝そべっていたところ、親から電話が入りました。 『一旦自宅に戻ってほしい』
とのこと。 ちょっと迷いましたが、体育館で用を足し(水は少し流れていました。)40分かけて戻ることに。
家に帰ると案の定、玄関の花瓶が倒れて水があふれている状態に。 でも幸い、割れていませんでした。 電気もつかないので、スリッパをはいて手探りで懐中電灯を探し、手回し充電式の電灯を探し当て、明かりをつけながら呻吟することに。 台所を見たところ、案の定ぐじゃぐじゃだったのですが、幸い、割れた食器はほんのわずか。 食器棚も倒れていませんでした。 一応防災用のつっかい棒をつけてたけど。 (ちなみに、つっかい棒だけだと揺れの時にそこだけ圧力がかかり、棒が外れる恐れがある。古着などを詰めた段ボールを間に挟むことで、力が分散されて倒れにくくなる) 台所につけていたカーテンの棒も外れ、花瓶にしていたコカコーラのグラスに激突。・・・。したんだけど、造花によって衝撃が吸収され、やはり無事でした。 テレビも、薄っぺらいプラズマ式のテレビなんだけど、倒れずに無事。
そんな折、母から電話が。 『祖母は無事で、小学校の避難所に避難している』との連絡が。 祖母は、無事でした。 地震が起きた時、ベッドの上でヘルパーにマッサージを受けており、天井には電球のような落ちるものもなかったということらしいです。 実際天井も電球も落ちず、デイケアセンターを後にした後、小学校の避難所で待機していたそうです。 その後、 自分の第一声が「心配したんだよ、連絡もないから。」だったのを、昨日のことのように覚えています。
家族全員で自宅に戻り、懐中電灯を動かしながら、母は早速飼い猫を探し求める羽目に。 僕はあまり熱心には探さなかったです。相変わらず冷めた親不孝者・・・。
気がつくと、祖母のベッドの下に、みゃあちゃんがいました。 地震が起きた時、リビングのテレビ近くにいたのが、あわててとび下り、ベッドの下で震えていたようです。
祖母も、飼い猫も、食器も皆無事でした。 今回ばかりは、神に感謝、という感じです。 『苦しい時の神頼み』と言ったところだけど。
続く
拍手のお返事 拍手ありがとうございます。 ホント、自分はともかく家族はどうなるかと思って、当日ははらはらし通しでしたよ。 3月末には会社の新人研修のために東京に向かいますが、 戻ってきたとき、街が活気づいていることを切に祈っています。 (ガスが元に戻るのにはかなりの時間がかかるみたいだけど。)
今回のおまけ
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