函館百景を本にする?
うちの家族が『函館百景』が気に入ったこともあって、実際に製本化することを進めてきている。
自分は途中から力尽きたということもあって、書いた後かまったこともなかったけど。
結局流されるままに作ってみたところ、本としては『よく製本できたな』と思うほどの出来。
とあるフェスティバルに出してみたが、ちょっと反応に乏しかったのが残念か(子供向けのフェスティバルだったからねえ)
うちの家族は『大人向けだから』と言っていたけど。



現在はその話を3つに分け、2つ目の製本化を急いでるところ。
これもある意味、気に入っているということなのかねえ。

ちなみに製本化のためのホームページは
Dreampages
https://dreampages.jp/

一度皆さんも利用してみては?
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【 2014/06/29 16:27 】

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小説『函館百景』その5(最終回)
泣いても笑っても、函館百景はここで最終回。
・・・とはいうものの、最後まで淡々とした感じになっちゃったなあ。
つかみは割と自信があったんだけど。
一眼レフの初陣で、写真は記念すべきものではあったんだけどね。

今回のおまけは今回はこのあたりに持ってきます。
函館百景のテーマソングということで(勝手に決めるな)


リチャード・クレイダーマン『午後の旅立ち』


ほかに『マホガニーのテーマ』とか、『木漏れ日の部屋』も考えていたけど。
とにもかくにも、荒削りの作品の一つが完成したから、とりあえずよかった。
書き終えると寂しいけど。
現在はジブリ美術館の旅行記でリベンジを考えているところ。(予定。とはいえ二番煎じになるなあ。)
てなわけで、函館百景最終回、文章・映像ともども楽しんでください。

******************************************************************************************************

朝起きて、ホテルの窓を眺めると、快晴。
またも暑そうである。
避暑の意味、全然なかったとでも言えようか。
掛け布団である白い布がひっくり返っている。
寝相が悪いのは相変わらずらしい。
急いで着替え、荷物を全部持って下に降りると、朝の食事はすでに準備できていた。
バイキングである。
食べられれば何でもよかった。
が、朝はクロワッサンがメインで、コメはどちらかというと陰に隠れがちなメニュー。
種類の多さに惹かれてパンを選んでしまった。
外はさくり、中はふんわりといった感じで、理想的なパン料理だったが(まあユダヤ系のパンは酵母のないパンが良いものとされているし、人それぞれか。)、少々食べすぎて、その後のひねりだしに時間がかかって大変だった。
自分には『バイキングの楽しみは、たらふく食べること』という達観があり、今回もそれに従って、腹がパンパンになるまで食べた。癖である。だから食堂からトイレまで、ちょっと腹が重くて大変だった。
比較的すっきりしてきたので、朝日が差し込み、明るくなった銀の受付で、チェックアウトをした。
とはいっても、ごく普通の態度で、あまり印象にない。


北海道の朝を味わうのは初めて。
ただ僕の頭の中は、五稜郭に行った後、特急で札幌まで行くというプランが既にできている。
函館 路面電車

正午には函館駅を出てしまうため、その次の五稜郭駅で乗ろうかとも考えていた。
ところが、五稜郭からJR五稜郭駅までは歩いても30分以上かかり、経由するバスの本数も少ないという。
仕方がないから五稜郭に行った後、引き返して札幌駅で特急に乗ることにした。
五稜郭 戦場跡



函館の商店街を通って北に行き、五稜郭公園に行けばたどりつける。
地図で確認した限りはそうだったが、それは長い長い。
郡山の街並みを通った時がそうだったように、くすんだ高層ビルが幾度も続き、いつ歩き終えるのか、と不安であった。
日帰り旅行は何べんもしてきたので、歩くうえで持久力の自信はあったのだが、それを見事に砕かれた感じである。

ホテルからおよそ20分。
バーガーショップを通り過ぎて、やっと五稜郭に到着した。
函館 展望台付近

函館 展望台入口

もともと西洋の城郭を意識しただけあって、堀の形も特殊といえる。
橋から見ると、普通の堀に見えるが。
五稜郭公園 堀

こういう場合、展望台から登って俯瞰するに限る。


一旦展望台の入り口を通りすぎ、なかの植物園とも思しき、草木が周りに茂っていく場所を通る。
土方歳三の銅像。
写真よりも老けた顔。
土方歳三 銅像
挙句雨が酸を帯びていたのか、銅像が溶けたかのような跡がところどころ残っている。
かっこも何もあったもんじゃない。


いったん外へ出て、それから五稜郭の中心部へと行く。
整地されているが、そこには草っぱらと砂利道ばかり。
そのまま歩いて行く。
そこには、2010年にオープンしたばかりの、箱館奉行所がある。
箱館奉行所


もちろん、箱館奉行所は現地の行政や防衛などを司っていた。1864年に落成したこの建物は、箱館戦争で旧幕府軍の拠点となり、明治になってから解体された。
今回再建された奉行所がレプリカである以上、ある意味想像の産物でしかないが、それでも中に入ると意外に密度が濃く、1時間ほど費やしてしまった。
小ぢんまりとした外見に合わない、濃い展示物をセットしていたようだ。


もちろん中は当時と異なって電気が通っており、歩きやすくなってはいる。それでも靴下で歩くと滑りやすい。
トイレもそれらしく作っている。
箱館奉行所 厠

つややかな檜の床で足を滑らせないようにしながら、ゆっくりと歩いて行った。
箱館奉行所 中庭


達筆な掛け軸はもちろんレプリカだが、御家人の身分を金で買った榎本武明の教養をうかがわせる。
榎本武揚の掛け軸



『四稜郭』は五稜郭のミニサイズといった感じだが、総攻撃の際あっという間に陥落したという。
いつかその跡地にも行けるだろうか。
箱館奉行所 四稜郭



当時の大砲もセットしてある。
大砲
その後で長い道のりを戻り、函館展望台へと急ぐ。
なにしろ時間がないのである。
目玉はこっちだ。
そこから五稜郭を俯瞰してみる。
おまけに高いところが好きなのである。


展望台へ行くまでのエレベーターは、締め切っていて窓が見えない仕組みになっている。
移動中は照明を暗くし、榎本武明や大鳥敬介、土方歳三と行った北海道共和国の重鎮の写真が移る。
五稜郭展望台 エレベーター

郡山駅近くの展望台に行ったことはあるが、あそこはエレベーター移動時の音がうるさくてかなわなかった。それに比べると静かだが、幻想的・・・というにはほど遠い。
五稜郭 エレベーター
それに一時ではある。
展望台から見える景色の方が、絵にはなる気がした。


展望台は五稜郭の中ではなく、外に設置されているため、五稜郭の全景がすべてみてとれた。
綺麗な星型である。
五稜郭展望台から見た五稜郭
誰が設計したのかは不明だが(もちろん外国人をブレーンにして、榎本武明が設計したんだろうが)、随分と美しく仕上げるものである。
展望台はご多分にもれず、円形上の作りになっており、そこから周りの景色が見れるようになっている。
そこには展示物をおいてある。
箱館共和国の人々と、箱館奉行所の人々、さらには五稜郭の戦などを描いたミニチュア。
外の景色に比べると華がないが、それでも良く見ておいて、撮るに限る。
五稜郭展望台 ミニチュア
観覧料1000円を無駄にしないと決め込んでいて、なるべく元手を取りたいと思っていた。


それから、周りの景色を見てみる。
内陸もいい。
だが、広がっていく海が、のちの横浜旅行でも自分の心の琴線に触れるのだが、函館東部の海もしかり。
海が、奥に半島が、広がっていく世界を見せている。
五稜郭の景色


遠くへと旅立ちたい。
そして、見知らぬ様々な景色を見てみたい。
これが自分の生きがいと、生きた証になる気がして。
その第一歩として、函館を選んだ。
海が見られただけでも、よかった気がする。
でもそれ以上に、函館の街並みが見られたのがうれしい。
ふと、太宰治の『雪の夜の話』のフレーズが浮かんだ。
「人間の目玉は、風景を蓄えておくことができると、兄さんが教えてくださった。」
現実の人間も、蓄えられるだろうか。
死ぬまで蓄えられるだろうか。
自分は写真と景色を通じて、生きた証を求める。
飛ぶが如く。


この写真が、函館最後の手土産である。
こういうのをなんというか。
翔ぶが如く。
五稜郭の景色



翔ぶが如く。
日常から出て、親からも仕事からも離れて、函館へ行く。
函館から出立し、その後札幌へ行って帰り、またいつもの日常へ戻る。
自分と同じである。
函館を旅立つ電車に乗る直前、妙にさびしい気分になった。
いつかまた、この地に来ることはあるだろうが。
その時のために、函館中心の景色はすりこんでおくに限る。
函館さん、さようなら、お世話になりました。
パシャリ。
さようなら函館


駅前のキオスクでジャンプを読み、『銀魂』を読んだが、コンテが荒い荒い。
函館の百景とは正反対なような気がした。
やがて特急車両が来る。
札幌駅行き 特急

目玉に函館の風景を蓄えて、空色の電車に乗って、僕は函館を後にした。
出発した車窓からの函館の景色は、東北の街並みと変わっていない。
が、特製ある街並みといえた。


了。
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【 2012/03/08 22:58 】

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ようやく回復 でも自分の楽しみは・・・。
ようやくやる気も回復。
ブログを叩けるだけの気力にはなってきました。
まさか無気力なままに干からびるわけにもいかないしね。

仕事にいそしみ、空回りし、取り乱していく中で色々考えているのは、
自分なりにペースを見つけろということ。
自分のキャパシティを考えろということ。

そして、自分の楽しみは自分自身にしか分からないのだから、
自分で必死にそれを見つけて生きて行けということ。



函館百景も次で最終回の予定。
随分と富嶽百景や倫敦塔とは程遠い作品になってしまったが、それでもよかったと思っている。
函館の後、僕は札幌に行っている。
半年近くたって、再び写真を見返す時、
その一つ一つが、自分の癒しのタネだという事がわかる。

僕の場合、見知らぬ景色を一人で歩き、自分の世界を描いていくのが楽しみ。
そしてそれを写真に撮り、目に見える形で残していくことがまた楽しみ。
たとえ自分自身にしか分からないとしても、しっかりと撮っていく。


JRタワーからの景色
札幌 JRタワーからの景色


札幌駅前の『札幌ラーメン博物館』で食べたラーメンの味。
ミニサイズで注文して食べ比べようとしたものの、結局2日間合わせて3種類しか食べられなかった。
海の幸のダシが入った旭川ラーメン。
旭川ラーメン

味の濃い札幌ラーメン
札幌ラーメン



そして、観覧車から見た夜景。
札幌 観覧車からの景色

札幌の町並み



札幌
札幌駅前

札幌の景色


札幌タワーとその景色。
札幌タワーからの夜景

札幌タワーからの夜景②



どれもこれもが美しい。
札幌駅前

札幌ビアガーデン

ジンギスカンのレストラン
札幌のレストラン(ジンギスカン)


北海道旧本庁舎と、そこで見つけたアンモナイト
北海道旧本庁舎

アンモナイト



自分の一番の幸せは、見知らぬ土地を美しく感じ、味わうということ。
それは他人とは共有できないかもしれない。
でも生きているうち、しっかりと味わっていきたい。


It's the heart afraid of breaking(傷つくことを恐れる心)
That never learns to dance(そんな心では楽しく踊ることができない)
It's the dream afraid of waking(目覚めることを恐れる夢)
That never takes the chance(それではチャンスはつかめない。)

It's the one who won't be taken,(誰も受け入れられない人)
Who cannot seem to give(彼は与える喜びを知ることができない)
And the soul afraid of dying(死ぬことを恐れている魂)
That never learns to live.(それは生きることの意味を知ることができない)

ベット・メドラー『ローズ』




今回のおまけ
シューマン『トロイメライ(『子供の情景』より)』
トロイメライとは『夢』という意味。
人生は春の夢のように短いけど、その中で何を味わうか、それは自分自身にかかっているのだろう。


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【 2012/01/21 00:28 】

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函館百景 その4
最近家族から『函館百景』の製本化をすすめられている。
とはいっても業者に依頼する形のフォトブックを使ってのことだが。
ポンパレ (リクルートの割引チケット・クーポン共同購入サイト)で63%off
で購入できたらしい。
取りかかっってみたはいいが、文章と写真のセッティングがこりゃまた大変。
写真のレイアウトも自由に決められないんだよなあ。

再び小説を書き始めてからこっち、いろいろな文章の書き方に関する本を読んだけど、
やっぱり

『自分が書いていて楽しめる』

ものでないと長続きしないよね。
もちろん、閲覧者数が多いに越したことはないけど。

荒削りの作品になりそうだけどね。(これはクロバラも同じだけど)
次回が最終章の予定だけど、どんな出来になるかね。
**************************************************************************************
函館山からホテルまで、今回は書こうと思った。
ただ前回と違い、書きたいことが多すぎてどこから手をつけたらいいのかわからない。
函館山から見たイルミネーション、明かりのついていない赤レンガ倉庫を走ったこと。あ暗闇を妙に恐れたこと、そしてチンチン電車とも言うべき、夜の路面電車に乗ったこと。
そこから暗金色の町並みに行ったこと。函館ラーメンを食べたこと。
そして、ホテルの客室で、ようやく落ち着いたこと。
頭を整理しながら、ゆっくりと書いてみようと思った。

夕闇の中で、路面電車に乗りながら、僕は妙な感覚に襲われたのを覚えている。
古い港町でありながら、閑散とした雰囲気の不気味さというべきか。

閉まった記念館を右に曲がりながら、電車は車を追い越していた。不気味さが収まるのは、函館山に登った時に、やっとであった。

夜、というほどには、暗くなっていない。
夕闇の中で、僕は公園に行った。
子供一人登らない暗青色のジャングルジム、人の影がまばらな中で、噴水だけが七色の明かりに照らされていた。
公園の噴水
以前こういう場所を見たような気がする。
千葉のとあるデパートだったか。水は色のついた光に照らされると、
人の心に残る色となるのはなぜなのか。
水は方円の器に従うというが、光をも受け入れる存在。
光を通し、人の見る目に幻想的なものにする。
千葉にいた時の水の色は、なぜか忘れられない。時々思い出して、夜景を見た時以上の物悲しさを感じるときがある。
公園の丘からの景色


そこから右へ行き、喫茶店を横切って函館山域のロープウェー入口にたどりつく。確か夕日が沈んで、まだ6時ごろだったというのに、6人ほど並んでいた気がする。
ロープウェーに乗ったことはあったが、ここまで込んでいることはなかった。やはり名所と名高いところは、それなりに人気があるか。
白い鉄塔が、夕闇のささやかな光になっていた。木々が立っている中でちょこんとタワーのように建っていると、ひときわ目立つ。
1500円でチケットを買って、ロープウェーに乗り込んだ。

ゴンドラは大体30人ぐらいが乗れる大きさで、席は全くない。
逆にその方が窓からの景色を堪能できて、かえってよかったかもしれないが。
芋を洗うような込み具合の中、僕は真ん中に詰められた。もちろん景色はほとんど見えない。
かき分けかき分け、なんとか窓側に行って、進行方向と反対側の景色、函館市街の街並みを見てみた。
まだ明かりは付いていない。
それでいいのかもしれない。
明るい時ならまた違った印象を持つかもしれないが、案外と夕闇が、函館には似合っているように思えた。
白いビルは、光がない方が趣が強くなる。白い壁に翳が強く生じるからだ。
函館は白い建物が多く、闇の中で光に照らされ、青白くなっていた。


上へたどりつく。
すでに展望台全体がぎゅうぎゅうになっている。
円柱状の建物で、屋上つき3階建てになっていたものだが、2階にあったレストランも、席でいっぱいになっていた。
子連れもかなり多い。通路でとびはね、はしゃいでいる。
群衆をかき分けながら、屋上へ上っていく。
足腰は意外に疲れない。ロープウェー入口まで急だったのだが。
夕闇のロープウェー


屋上へ登ってみる。
円柱の建物を中心に、山の岩肌まで裾を広げたように展望台は作られている。
前を函館の街並み、左手に海、右手に函館温泉と、細切れになっている半島が見えるようになっていた。
函館の細切れになっている場所
薄い闇の中で、少しずつイルミネーションが、ぱっぱとついていくのが見て取れた。
親子連れや恋人連れががやがやと騒ぎ、三脚を立てて写真を撮る人も出る中で、僕も取ろうと思った。
この瞬間は、時間が許す限りとらないといけない。
白い景色が夕闇によって青白くなるのは、本当に短いから。


ところが、カメラで夜景モードを起動させると、どうしてもシャッター間隔が長くなり、写真がぶれてしまう。
三脚を使わないとうまくとれないようだ。
のちの花火大会で、夜景モードは何とか使いこなせるようになるが、カメラが高性能化すると、使うのも大変なものだ。
仕方がないので、『イルミネーションモード』にする。
これはイルミネーションの光を強調する撮り方。
きれいに撮れた。
函館山の夜景
子供がはしゃぐ。
夜の中での落ち着き。
長い、平和な、夜である。
がやがやと騒ぎだす者もいれば、帰りのバスへと足を向ける人もいる。
外国の人も日本の人も、騒ぎながら問題をおこさず、何かに興じる。
ある意味での、平和ではなかろうか。
函館山の夜景その②
北海道の細切れになっている稜線を見ながら、右側に函館空港があり、左側に市街がある、と、自分の位置を確認する。
イルミネーションは大体まばらに散乱しているが、右側に行くほど薄くなっている。
開けたところと、そうでないところが手に取るように分かる。


函館山を降りると、夜の9時。
函館ロープウェーからの夕闇
ホテルのチェックインは11時だから、急がないといけない。
暗闇の中を、走った。
わけがわからない。
山で時間を費やした後悔と、闇の恐怖が頭を覆っていたような気がする。
空腹感もあった。
いっそのこと函館山でとろうとも考えていたが、レストランの値段が高く、フライドポテト1食で千円。
余り食事には、名物以外お金をかけないようにしていたから、即座に却下していた。
イルミネーションはすっかり消えてしまっている。
赤レンガも、明りを押さえて静かになってしまっていた。
函館赤レンガ倉庫の明かり
一種の節電なんだろうが、旅人にはちといただけない。
腹を満たそうとするが、どこの食堂も店も、9時を過ぎて閉まっていた。
昼に取ろうとしたハンバーガーショップも。
何とか、光から光へと渡り、函館駅前の方角へ手探りで進んでいく。
コンビニの白い光に魅かれてそちらの方に行くと、路面電車の電灯が黄色く、ぼんやりとともっている。
路面電車
そこで漸く安心した。
路面電車の白い光の中に入り込み、函館駅前に戻る。
昼に明るかった駅前は、今は電灯に照らされて、独特の光で輝いていた。
暗金色、とでも言うべきか。
夜の函館駅前
その中で、建物窓だけが白く点々とした光をともしている。
ふと、お寿司を食べようと思い立ち、函館駅前の朝市に行く。
もちろん、閉まっていた。
全部白いシャッターをしていた。
店内は明るいのに、妙に不気味である。


すこしふらふらになりながら、函館の商店街を歩いた。
暗い金色の街並みが、妙にきれいになっていた。
車が通っているところを考えると、開けたところなのだろう。
幸い1件だけ、函館ラーメン屋があいていた。
るるぶでも紹介されていたものらしい。
入ってみることにした。


北海道のラーメンと言うと、極太の麺、濁って濃い汁、コーンやバターが使われた豪快なラーメン。
それが僕のステレオタイプな北海道ラーメンのイメージになっていた。新横浜ラーメン博物館で、札幌のラーメンを食べて以来か。
ところが、函館ラーメンは、薄い味付けに、ちぢれた細い麺。透き通った汁。
函館ラーメン
一瞬九州ラーメンかとも思ったが、九州ラーメンは白い汁が濁り、ちぢれが少なく、紅ショウガがのっかっている感じ。
やはり九州ラーメンとも違う。
中国の人がなかなか来ず、ラーメンもシンプルな形になってしまったか。
それとも、そのあっさりとした構成と味付けが、函館人の好みに合っていたのか。
とにもかくにも、このあっさりしたラーメンを一番安い値段で食べてみた。
旨い。
もちろん本格的な北海道ラーメンも嫌いではないが、こういうあっさりとした構成と味のラーメンも悪くはない。
夜の中で、ささやかな楽しみになった。


ふと、職場の皆や知り合いにお土産を買わねばと思い、再び暗金色の夜を通る。
とはいっても、十人もの人へのお土産として買うわけだから、万人の口に合うものにしないといけない。
カニなどの生物は持たないし。
結局、以前買った『白いお台場』もどきの菓子にした。
チョコをウエハースで挟んだ代物。
それでも、相手が喜ぶならそれでいいか。


ホテルに入ってやっと安心した。
銭湯はなかなかのもの。
函館の町並みと同じ、闇金色の明かりが部屋をともし、ささやかな場所になっている。
ともあれ、硫黄のにおいもしない、ただの銭湯といったところ。
ないよりはましか。
ホテルのお風呂


ホテルの値段も手ごろなものにしたが、ビジネスホテルのようなもので、客室は結構狭い。
それでも落ち着けた。
浅田次郎は宿泊先でAVを見ることが多いそうだが、こちらは恥ずかしくてできない。
その代わり、寝る前に音楽を聴くのが日課になっている。
この時もしかりだった。
『勇者の笛 ~タピオンのテーマ~』を聞く。
映画ドラゴンボールの挿入歌だが、物悲しい旋律が自分の琴線に触れていた。
横になりながら、函館の夜を楽しんだ。
窓を見ると、金色の光はなくなり、黒と白の、見慣れた夜景になっていた。
ホテルの景色

今回のおまけ

函館山から見る函館夜景(深夜Ver)-函館市 Hakodate Night View
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【 2012/01/11 21:53 】

| 小説『函館百景』 | コメント(0) | トラックバック(0) |
小説『函館百景』 その3
2カ月かかっちまった・・・。
正直このあたりは、ちょっと書きにくいあたりでしたね。
どちらかというとあまり印象が深くなく、文章にしにくいところで。
函館山の展望台や、山を降りた後の闇夜の迷走の方が印象深い気がする。()


一通り書き終えたら書き直す必要があるな。
もっと文章に厚みを持たせて、五感(正確には四感だけど)と風景描写をもっと具体的に描いて。


************************************************************************************************
赤レンガ倉庫から、結婚式場を横切り、ホテルのふもとに行くが、行く場所は反対方向。
函館山のほうである。
踵を返して、ベッドタウンのように並ぶ赤レンガを通り越した。
のちに横浜でも、赤レンガ倉庫と称した雑貨屋と美術館を発見している。どうも港町では、赤レンガの中に品物を置いたほうが、潮風に痛まなくて済むようだ。

赤レンガから道路を横切り、すぐ右側に行くと、昔の土蔵のような建物がある。高田屋嘉兵衛記念館である。
ドラマ『菜の花の沖』を見て以来、僕は高田屋嘉兵衛に興味がないわけではない。ただ、生まれた時代が江戸後期で華がないのと、彼の家庭生活における様々な不幸を知り、小説を読むのを敬遠していた。
中に入る時、件の小説もおかれており、最後の部分だけ一目見とおした。「ウラァ(ロシア語で『万歳』)、ギアナ」と言った彼の思いには、何があったのだろうか。
司馬遼太郎の小説の主人公たちは、妙に儚い。
高田屋嘉兵衛 愛人への書簡



資料維持代として500円払ったが、どうも古びてざらついた土蔵2件の中に閉じ込めた資料にしては、値段が高すぎるようにも感じられた。
中はいちおう石や土が見えるようにはなっており、その中に高田屋の船の模型、嘉兵衛が京の芸子に贈ったといわれる書簡、および北の人々の生活を思わせる鉄器などが詰められていた。
高田屋嘉兵衛 新聞

これを用いて生きていたのだろう。
石も座りやすく、つるつるになっていた。
高田屋嘉兵衛は家が貧しかったらしく、そこから裸一貫で大成したといわれている。ある意味では秀吉にも似ていて、昔は様々な絵本に載せられていたという話。その一面も飾られていた。
どちらかというと知名度では2級の人物だが(司馬遼太郎ファンの方は知っている人が多いだろうけど)、
生きぬいて、死んだ。
そういう人であるような気がした。


外で自販機を買い、函館山の坂を上る。
そこには路面電車もケーブルカーも通らず、自分の足で登っていく。
旅行好きだから、歩くことも嫌いではないが、夏の暑さの中には答えた。
チャチャ坂

函館山にはチャチャ坂と呼ばれる坂があり、チャチャ(アイヌ語で『おじいさん』)の名前に恥じず、体を前に倒して歩かなければならないほど急である。
運動不足ではあるが、歩いて苦痛ではない。
足が痛くなるが、一歩一歩踏みしめるごとに、景色が変わって面白い。
ビル、道路、海が少しずつ見えていく。
いい運動にはなる。
坂の上から下を見渡すと、高速道路、ビル、海が見える。
東京の街並みを思い出した。
チャチャ坂 景色


そこから函館元町カトリック教会に急ぐ。
函館元町カトリック教会

函館教会


ロシアカトリックということになっているらしい。
教会の手前に寺のあるところもあり、いかにもシュールである。
函館教会と日本寺

汗をぬぐい、中に入った。
その中は写真撮影禁止ということで、撮影はできず。
ただ、妙に豪華であった。清潔、神聖、金色の聖母マリアが光り、光が差し込んで、一つの別世界を形成。
檜でできた壁が、和洋折衷を思わせる。


日が傾いても、相変わらず暑さは続いている。
船魂神社

とりあえず、近くのアイス売り場による。
るるぶでおすすめの、グレープアイスを食べてみる。
甘酸っぱい。
スイーツはこういうのがいい。
それ以来、ぶどうの甘酢が忘れられないようになり、ぶどうジュースを頻繁に飲むようになった。

その後、青と黄、完全なシンメトリーを彩った旧函館区公会堂に行く。
旧函館区公会堂

黄色と青のホワイトハウスといったところか。
いち早く開国した函館には外国人が行き来していたため、外国人をもてなす場所が必要だったという。
そのために作られた。
大使記念館の案内DVDを見ているうちに、気の遠くなるような睡魔が襲ってきた。
夢は見なかった。
なぜかは分からない。
こういうときにはタイムスリップした夢がお約束なのだが。
目が覚めたら夕暮だと思った。
何も変わらなかった。
明治に建てられたその作りは、そのままに保存されていたという。
公会堂 執務室。


閑散としたホール。
そこで多くの人々がドレスやスーツを着て踊っていたはずなのに。
そこはだれもいない。子供が一人。
函館区公会堂 2階

現代人が当時の服を着てもあまり雰囲気はわかない。
むなしかった。
汗まみれで、正直それどころじゃなかったが。
子供の着ているドレスはもちろん、内部の建物につやがあり、妙に新しい。
そこが妙に、むなしさを増幅させていく原因だったが。
2回からの景色を見て、それをいやそうと思った。
いやされた。
海に沿う形で、高速道路が通っている。
旧函館区公会堂からの景色。


なぜかこの構図を見ると、妙に気分が落ち着く。
東京荒川のほとりにある高速を、幼いころから見ていたからだろうか・・・。
下にある公園で。公園でジャズフェスティバルが行われていた。
函館 ジャズフェスティバル


気がつくと夕方だった。
バルコニーから、ジャズフェスティバルが見えた。
とは言え、せっかく函館まで来たのに、ジャズフェスティバルで時間を浪費するわけにはいくまい。
函館山のロープウェーに乗るため、山を降り、路面電車へ急いだ。
赤い花がきれいであった。
赤色の花



続く
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【 2011/11/23 19:56 】

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